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今だから、心に響く言葉③――HERSアーカイブから

Update : 2020.05.05
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3回目は2008年8月号と9月号から、印象的だった言葉を紹介します。
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8月号では、あの『ベルサイユのばら』の池田理代子さんをインタビューしています。
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既に大学在学中の頃に『ベルばら』を手がけ、劇画家とは成功していた池田さんが40代になって感じたのは、

「どんな夢にも必ず締切りがある」

ということ。
そこで、夢だった声楽家を目指し、47歳で東京音楽大学に入学。そして同じ年に3度目の結婚をします。お相手は53歳。

「40歳過ぎての結婚は、”近い将来、この人のオムツを替えられるかどうか”が、ポイントになると思います。それができないと思う相手とは無理ですね」

51歳で音大を卒業し、その後ソプラノ歌手として舞台でも活躍した池田さんですが、取材時は60歳。夢を成し遂げた後の、残された時間について語ります。

「自分のために生きる人生は、これまでにもう十分やってきましたから。……これからは”世のため、人のため”に残された力を使っていきたいと思っています」

「そして、『さすがだね』と言われるような死に方をしたいです。よく生きることと、よく死ぬことは、結局、同じことなんだと思います」

創刊の頃のHERSには、人物フィーチャーのページがいくつかあったのですが、その中の1つに「彼女の時間」という連載記事がありました。
9月号の「彼女の時間」では、織作峰子さんが登場。仲のいい友人や、娘とのやりとりが繰り広げられるなか、10年以上前に離婚した元夫がウイルス感染で入院しているということで病院へーー。
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「別れたとはいっても”人類みな兄弟”(笑)。やはり元気でいてほしいですから」

おっちょこちょいなところはあっても、笑顔を絶やさず、常にポジティブシンキングの織作さん。

「嫌なことがあっても寝ると半分忘れちゃう。しかもどこでもすぐに寝られる。嫌なことだけ忘れていくから怒りが持続しない(笑)」

やはり睡眠は大事ですね。

そして「贅沢の演出家たち」のページで2号にわたって紹介したのが、料理研究家の川上のぶさん。
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今でこそ、料理研究家という肩書はメジャーですが、彼女は本当に第一人者です。
1909年生まれの川上のぶさんは、戦時中に空襲でご主人を亡くし、女手ひとつで4人の子供を育てたかと思えば、50歳の時に単身でパリへ向かいます。当時はまだ航空機もプロペラ機だった時代。
その目的は、本場のフランス料理を一から学ぶため。しかも修業先は一流ホテル【プラザ・アテネ】。フランス人を含め、女性が入るのは初めてという厨房で8カ月、その後、同じく一流ホテルの【ジョルジュ・サンク】での修業を経て3年後に帰国、開業したばかりの【ホテル オークラ】に勤めます。4人のフランス人シェフをはじめ、厨房スタッフが500人もいたという当時のオークラで6年間働いた後に、世田谷の自宅に料理教室を開いたのが1968年。
まだ珍しかったサロン形式の教室は、「簡単に手早くできるプロの味」が学べるとあって、着実に生徒の数を増やしていきましたが、1988年に自宅が火事で全焼。原因は、幼少期に過ごした樺太の寒さを二度と体験したくないとの思いでキッチンに設えた暖炉でした。
プレハブの家を建てて、すぐに料理教室を再開した川上のぶさん。

「私には物は何一つ亡くなりました。またゼロからの出発になりますが、これからは無駄をいっさい省き、ぎりぎり最小限のものだけで暮らす工夫をします。料理もしかり」

今はさておき、フランスではとにかく無駄を出さないことを教え込まれたといいます。使った素材の中で捨てるものはジャガイモの皮ぐらいだったと。

本物の技術。そして基本に忠実なフランスの家庭料理にこだわった彼女が、特に大事にしたことはーー

「ジョルジュ・サンクで習ったことで、いちばん忘れられないのは実は玉ねぎのみじん切りです。それは、縦横高さの切り込みをごく細かくして細かい角切りを作るのです。そのあとまた包丁を入れたりしない。そうすると少しおいたときに色が変わってしまうこともないですし、ソースに入れたときの口当たりも違うんですよ」
フランス料理は
「いい食材で勝負するのではなく、作り上げるものだから」

川上のぶさんは、1997年に88歳で亡くなりました。
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前回の記事はこちら。

緊急事態宣言の発出以降、書籍・雑誌を購入しづらい状況が続いていますが、購入に関する詳細を別途まとめておりますので、こちらからご覧ください。

構成・文/川原田朝雄

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