モキチのブログ 「ひと皿」の向こう側

PROFILE

「モキチ」ことライター齊藤素子。銀座・泰明小学校卒業。OLやギャラリー勤務を経て、
1995年『VERY』創刊時にライター稼業を始める。食や旅のページを中心に雑誌やWEBで活躍中。
その一方で、世界初の腰痛専門WEBマガジン『腰痛ラボ』では編集長を務める。

居心地のいいカジュアル割烹/「ひと皿の向こう側」

Update : 2018.10.12
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中目黒にオープンした【くずし割烹おにかい】は、店名の通り、築100年の古民家を改装した【天婦羅 みやしろ】の“にかい”にあります。こぢんまりとした隠れ家のようで、掘りごたつ式のカウンター席は居心地がよく、カジュアルな雰囲気の中で気の利いたお料理を食べさせてくれるお店です。外観は、ほぼ築100年の古民家そのままで、名刺大の看板? しかないため「本当にここがお店なの? 入口はどこ?」と、最初は戸惑うかもしれませんが、それもまた一興ということで。

ひと足先、5月にオープンした一階の【天婦羅 みやしろ】(全8席、ランチは税込\1,500の「かき揚げ丼」、夜は\18,000のコースのみ)と、調理場と食材を共有していることも大きな魅力です。

靴を脱いで2階に上がります。カウンター15席と2席の小さな個室が1室。コンパクトにまとまった機能的なカウンター、回遊できる構造と掘りごたつ式の席で天井が高く感じられるため、窮屈な感じはなく快適です。
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誌面で紹介したのはこちらの「にら玉スフレ」。ホテルを中心に日本料理の腕を磨いてきた料理長、岡野雄至さんの自信作です。注文すると、店長の猿山浩之さんが卵をあわ立てて、目の前でふんわりと焼き上げてくれます。
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「最近の料理を見ていると、特にフランス料理では、王道の技法を駆使しながら、遊び心や驚きに溢れた新しい料理がたくさん登場しているなあ……と、ちょっと羨ましくなって。和食でもできるんじゃないかなと」(岡野料理長)。

きちんとした技術で料理の根幹を成していれば、楽しくて美味しい斬新な一品を作ることができるはず。

こちらの「えび天サンド」(\680)も、そんな思いで作られた遊び心ある一品。カウンター奥に掲げられたお品書きには「えび天サンド」のところに“インスタ映え”と書かれているのもうなずけます。タイ焼き用のプレス機でパンの縁の部分はパリッと、サカナの部分はふんわりと焼き上げ、えび天を挟みます。ソースはかき揚げ丼のタレとマヨネーズ。これを思いついた時に「エビでタイを釣る……」というギャグが料理長の頭をよぎったとか、よぎらなかったとか……。
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カウンター内の小ぶりのおでん鍋には12〜13種類のおでん種が、鰹節と昆布を使った上品な味わいの出汁の中に美味しそうに並びます。人気の種は大根、たまご、はんぺん、そしてこの「玉ねぎ」(\400)。お皿に取り分けられた後、食べやすい大きさにカットしたら仕上げに黒胡椒を少々ふりかけて供されます。口に運んだ途端にとろけて旨味が口の中に広がります。
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日本酒は、15種類くらい。「バランスがよく、今っぽさの感じられるものを選んでいます」(店長・猿山さん)。右から、新潟県・加茂錦酒造「純米大吟醸 荷札酒/五百万石」(グラス\800)、福岡県・白糸酒造「純米 田中六五」(グラス\800)、宮城県・大沼酒造「純米吟醸 乾坤一(けんこんいち)」(グラス\900)、山口県・永山本家酒造場「濃酵辛口純米 貴(たか)」(\750)。
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軽やかになって飲みやすいし、料理にも合わせやすいと、女性だけでなく男性にも人気の「日本酒ハイボール」(\650)。日本酒でハイボールなんて邪道? いえいえ、宮城県・新澤醸造店に承諾を得て、炭酸で割っても美味しい「本醸造 あたごのまつ」を使用。ぐいぐいイケてしまうので飲みすぎにはご注意を。
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シメはこちら「みやしろ風 悪魔のおにぎり」(1個\350)をぜひ。「悪魔のおにぎり」は、南極の昭和基地で女性の南極料理人によって生み出されたのだそうです。ごはんに天かす、青のり、そして天丼のタレを入れて混ぜ合わせ、握ります。“悪魔”と付いた理由は、ご推察の通り、“体重増加は気になるけれど、美味しいのでついつい食べてしまう”からです。ここで、今一度思い出してください。1階が高級天婦羅専門店=上等で新鮮な天かすがたっぷり使える、天丼に使う極上のタレが使える。と、いうことでここのは相当強力な“悪魔”ですから、抗うことは不可能でしょう。
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和食の王道の技術を駆使して、遊び心溢れる料理を作ってくれる料理長の岡野雄至さん(左)と、絶妙の距離感と話術で寛がせてくれる店長の猿山浩之さん(右)。「お客さんとして訪れたらまず何を頼みますか?」と、猿山さんに尋ねてみたら、「う〜ん……悩むな〜……大山鶏の塩焼きかな……超シンプルで美味しいですよ」と。次は、ぜひ、頼んでみなくては。
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【くずし割烹 おにかい】
東京都目黒区上目黒2-18-11 2F/03-3714-9888/
18:00〜24:00、月曜休

撮影/牧田健太郎 取材・文/齊藤素子 編集/川原田朝雄

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筆者プロフィール:
「モキチ」ことライター齊藤素子。銀座・泰明小学校卒業。OLやギャラリー勤務を経て、1995年『VERY』創刊時にライター稼業を始める。食や旅のページを中心に雑誌やWEBで活躍中。その一方で、世界初の腰痛専門WEBマガジン『腰痛ラボ』では編集長を務める。

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