〝白菜鍋や寄せ鍋もこれを使えば一段と美味しくなるんです〟
植松良枝さん ジャンルを問わず、季節感を大切にした料理に定評がある。スペイン通で近著の『スペイン・バスク 美味しいバル案内』も好評。代々木上原のベトナム料理店「ヨヨナム」のプロデュースも。
定番鍋を食材を変えて格上げする鍋
おおよそ見慣れた材料ですが、ひとつふたつ食材を変えると、いつもの鍋が〝台湾風〟や〝北欧系〟に。旅する気分も、つながる私たちを盛り上げます。
台湾風酢白菜鍋
<写真>
[材料4人分]
白菜漬け(市販品)・・・300g(白菜の漬物は買い置きしておいて冷蔵庫内でさらに発酵させ、酸味が出てきたものがベター)
すぐき漬け・・・100~120g
豚バラしゃぶしゃぶ用薄切り肉・・・約400g
えのきだけ・・・大1袋
青梗菜・・・1~2株(食べやすく刻む)
木綿豆腐・・・1丁(一口大に切る)
干ししいたけ(薄切り)・・・15g
鶏がらスープ・・・5カップ
酢(酸味が足りない場合)・・・大さじ1~2
ツケダレ 以下すべて適量
白ねりごま、醤油、酢(刻んだ生唐辛子を混ぜてもよい)、豆板醤、香菜、長ネギのみじん切り(紹興酒または酒をひたひたに浸す)、おろしにんにく、ごま油
[作り方]
1.干ししいたけはぬるま湯2カップ強に浸して戻し、水けを絞る。戻し汁はとっておく。白菜漬けとすぐき漬けは小さめの一口サイズにざく切りし、漬け汁はとっておく。えのきだけは根元を切り落として適当にほぐす。豚肉は食べやすい長さに切って広げて重ねておく。
2.鍋に鶏がらスープを煮立て、干ししいたけ、干ししいたけの戻し汁1~2カップ、白菜の漬け汁を加えてスープベースを作り、白菜漬けとすぐきを入れてなじませ、煮立ったら弱火にして5分ほど煮て、味見して酸味が足りないようであれば酢を適宜加えて調整する。
3.青梗菜、えのき、豆腐を加えてなじませる。
4.調味料と薬味を好みの分量で取り皿にとり、好みの薬味を加えたところに鍋でさっと煮た豚肉と具材えお入れていただく。
<写真左>薬味の組み合わせで、数種類の味が楽しめるのも魅力。本場台湾の店ではタレ用のカウンターに、多くの薬味が並びます。
<写真右>味の決め手は2種類の漬物。発酵した酸味が食欲をそそる。
北欧サーモンスープ鍋
<写真>
[材料4人分]
じゃがいも・・・2個
甘塩鮭・・・4切れ
セロリ・・・小1本
たまねぎ・・・大1/2個
ローリエ・・・1枚
白ワイン・・・1/4カップ
水・・・4~5カップ
カリフラワー・・・小1株(小房に分ける)
かぶ・・・2個(放射状に8等分に切る)
白菜(内側の白い部分)・・・適量(食べやすく切る)
オリーブオイル・・・大さじ1、 塩・・・小さじ1~1.5、 サワークリーム・・・適量
ディル・・・1パック(細かく刻む)
[作り方]
1.鮭は皮を除き、2~3等分に切る。じゃがいもは皮をむき、2cm角に切っておく(水にさらさなくてよい)。たまねぎは1.5cmの角切り、セロリは1.5cm幅の小口切りに。鮭は1切れを3~4等分に切る。ディルは細かく刻む。
2.鍋にオリーブオイルを熱してじゃがいも、たまねぎ、セロリを入れて中火で炒め、たまねぎが透き通ってきたら鮭とローリエを入れて白ワインをふり入れ、ふたをして2分程蒸し煮にする。
3.2に水と塩を加えてひと煮立ちさせたら弱火にして、15分程じゃがいもが柔らかくなるまで煮る。
4.白い野菜(カリフラワー、かぶ、白菜)を適量加えてふたをして火を通す。
5.器によそい、ディルとサワークリームを適量のせ、なじませながらいただく。
※〆は牛乳を適量加えてチャウダー状にし、茹でたパスタをなじませてスープパスタに。翌日パンと一緒にスープとしていただいても美味しいです。
<写真>サワークリームの酸味とハーブ(ディル)の香りは、味はもちろん、もてなし感も格段にアップします。ワインなどのお酒との相性も高めるトッピングの工夫は見逃せません。
撮影/川上輝明 スタイリング/植松良枝 取材・文/加藤登紀子 構成/中山佳奈子
※掲載中の情報は、2018年11月号掲載時のものです。
★いつものおうち鍋を「おもてなし鍋」にvol.1はこちら
#つながるレシピ #特集 #おもてなし鍋