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ひとつの「白」で、暮らしを変える⑩

Update : 2022.03.22
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吉田裕美佳さん

インテリアデザイナー〈FLOOAT,INC.〉。人の動きや流れを考慮したデザイン、マテリアルやディテールに至るまで、居心地のよさを追求した空間づくりに取り組んでいる。

前回の記事はこちら

吉田さん的「愛着の湧く、白のプロダクト」の探し方。

1 光沢した〝白〟のアイテムは選ばない!
テカリがあるものはどうしてもチープに見えてしまいがち。光を抑えたものをインテリアに取り入れることで、一帯がぐっと上質になります。

2 素材を感じるもの、肌触りを重視して選ぶ。
白壁や白天井などで構成される白い空間では、素材をきちんと感じるものを置くことを意識します。するとノイズは消しつつも無機質には転びません。

3 〝可愛げ〟のあるフォルムや、使っているときに幸せな気持ちになるものを選ぶ。
日用品であれば、見た目だけでなく機能美も大切。使いやすさはもちろん、使っているときに気分が高揚するものを選びたいと思っています。

Design House Stockholmのサンドプレート
スウェーデンの陶芸家カリーナ・セス-アンダーソンがデザインハウスストックホルムと共に、国立博物館併設のレストラン「NM&」のためにデザインしたプレート。「ややサンドがかった白は、料理がきれいにおいしそうに見える。ネットで取り寄せてみて分かったのは一つ一つに歪みがあること。その個体差が魅力的に感じました。買いやすい価格も◎」。吉田さん私物

Thomas EyckのOil Can
持ち手やフタのないフォルムが特徴のオイル缶。注ぎ口が横に向いていることで、埃が入りづらい仕様になっている。オイルだけではなくミルクピッチャーとしても。「アルド・バッカーのデザインは人が使っている姿も像として美しい。この造形美に惚れ、同シリーズのお酢差しも購入しました。3つをヴィツゥの棚に並べて」。¥12,650(HOEK)約W10×D4.5×H10cm

littalaのクル セラミックボウル
フィンランド語で〝山あい〟を意味するクルは、デザイナー・フィリップ・マルインによるもの。北極圏の険峡谷の静かで落ち着いた景色が投影されている。「マットでさらりとした手触りはさることながら、光が当たったときのどっしりとした円柱の塊の影がとても美しい。ボウルという名ですが、オブジェとして飾っています」。¥13,200(イッタラ)約Φ16×H14cm

 

 

吉田さんが信頼する、いいプロダクトが見つかる店

black & white

神奈川県横浜市中区山下町276-1カネサカビル2F
☎045-228-8430
営業時間 火~土12:00~18:00
日・祝12:00~17:30
休日   月曜日
「長くコンテンポラリーデザインを取り扱っている唯一のお店。ここから広がったプロダクトも多い」

 

Information

東京都港区南青山4-24-10 BOX-8  2F
☎03-6803-8304
営業時間 12:00~19:00
休日 月・火
「普遍的だけれどオーナーのこだわり溢れるプロダクトやアパレルのセレクトには、常に注目しています」

 

LICHT  gallery

東京都目黒区青葉台3-18-10 カーサ青葉台2F
☎03-6452-5840
ギャラリーオープン日はインスタグラム(@licht_gallery)プロフィール欄を確認。
「いつ訪れても組み合わせの妙に驚かされます。ディスプレイの仕方など、暮らしで生かせる学びばかり」

 

撮影/草間智博〈TENT〉(静物)  取材・分/藤井そのこ 構成/松本朋子

※2021年10月発売号掲載当時の情報です。

 

 

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