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五感で感じる 〝土と近い〟ホテルの豊かな時間④

Update : 2022.02.19
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五感で富山を体験するオーベルジュ Cuisine régionale L’évo

真の地産地消を追求し、前衛地方料理の新境地を目指す谷口英司シェフが営むオーベルジュ「レヴォ」があるのは、富山・利賀村。1000m級の山々に囲まれた峡谷にある、人口500人ほどの村。市街地から車で1時間半かかる場所だけあって、自然豊かで日本の原風景が残る土地です。美しい水と、山菜やジビエなど、山ならではの食材も豊富。
レストランで供されるのは富山の豊かな食材を、谷口シェフの自由な発想で自在に操り創り上げられた料理。ここでしか味わうことができない特別な一皿ばかりです。一方、朝は利賀村の伝統的な朝ごはんをリスペクトした、どこか懐かしさのある朝食が用意され、この土地の伝統に触れることができます。
家具、器やカトラリーなどには富山の作り手のものが使われ、富山のものづくりの魅力を伝えます。フィンランド式の薪焚きサウナも山の空気の清々しさを再確認させてくれるはず。谷口シェフがオーベルジュというスタイルを選んだ理由がわかる、五感で富山の魅力を体感できる宿です。

冬眠明けの春に捕れた熊肉を使った一皿。赤身が多く、柔らかな食感が特徴の春捕れの熊肉にウニを和え、地元で採れた山菜(この日は干したゼンマイ、ススタケなど)を添えた「月ノ輪熊(春)」。

 

富山県砺波市大門地区で江戸時代から作られている手延べ素麺「大門素麺」の半生麺をアルデンテに茹でて、黒部の山羊チーズと春に採れた蕗の薹のオイルで仕上げた「大門素麺」。

 

かつて利賀村の民家で使われていた箪笥と格子戸を組み合わせてアレンジした「COTTAGE2」の洗面スペース。
仕様の異なる3棟のコテージでは、このように古民家の家具や建具を再利用して現代的に蘇らせ、それらが部屋に温かみを添え、土地の記憶を感じさせてくれます。

 

利賀村を望む約7,500㎡の敷地に、レストラン棟、コテージ、サウナ棟など計6棟が、集落をイメージして配置されています。

 

Cuisine régionale L′évo

住所 富山県南砺市利賀村大勘場田島100
電話 0763-68-2115
客室数:コテージ3棟
一泊料金:1棟¥44,000~(サ別)
レストランのみの利用も可。コースのみ。1人¥22,000(サ別)

 

 

撮影/Kentauros Yasunaga   取材・分/齊藤素子 構成/高田真莉絵

※2021年10月発売号掲載当時の情報です。

 

 

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