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【レシピ】いつもの料理を10分で ⑧キッシュ・ロレーヌ

Update : 2021.03.30
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しっかりと時間をかけて作る日もあるけれど、それでは毎日がまわらない……。
とはいえ、時短料理は溢れているけれど、
ただただ短い時間で料理ができればいいと思っているわけではない……。

「なぜ」このやり方なら、10分で作れるのか?
「どこ」さえおさえていれば、味の要が守れるのか?
理由を知っていれば、レシピを見続けなくてもサッと作れるようになる。

料理研究家の上田淳子さんに、(ほぼ)10分で作るための、省いていい部分・守るべき部分、そして”発想の転換方法”を教えていただきました。

もちろん、時間をかけて作るレシピは素晴らしいけれど、
日々の小さな幸せには、こういったレシピも必要だなと感じるのです。

この作り方は、”本物じゃない”と思われる方もいるかもしれません。
ですが、名前のついた料理の”想像する絵”にこだわりすぎなくてもいいのではないでしょうか?

定番料理を作る際の、
こういう方法にしてもありなのでは? という
振り幅の広さを紹介していきます。

 

Vol.8
キッシュ・ロレーヌ

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今回のテーマは、キッシュ・ロレーヌです。フランス アルザス=ローレヌ地方の定番料理で、パイ生地やタルト生地で作った器に卵・生クリーム・野菜などを加えてチーズをのせてオーブンで焼き上げた料理を言います。

もしもそんなキッシュをほぼ10分で作るとしたらどうすればいいのでしょうか?

キッシュに求めたいこと、

*サクッとした生地とアパレイユ(卵液)の相性を楽しみたい!
*チーズのコクとごろっとした具材の入ったアパレイユ(卵液)のクリーミーな優しい味を満喫したい!

だとします。それらを考えて工程の取捨選択を。さてほぼ10分で作っていきましょう。

ほぼ10分で作れるのには、理由がある…!発想の切り替えポイント
生地と中身(卵液/アパレイユ)を一緒に焼かなければいい

キッシュ・ロレーヌの基本の作り方は、生地を練り、空焼きをして土台をまず作ります。その間に、中に入れるフィリング(具材)を炒めて・冷まして、そしてアパレイユ(卵液)を作り、それらを合わせて、オーブンで焼くというもの
一緒に焼こうとするから、工程が増えてしまい大変になるのです。

サクッとした生地と、クリーミーなアパレイユを一緒に食べれば、それがひとつの型に合わさってなくてもいいのでは? と、キッシュのあり方にこだわらないという選択肢を持ってもいいのではないでしょうか

①生地は作る必要なし。
例えば、美味しいクロワッサンを買ってきて、輪切りにしてトースターで焼いておけば、サックサクのパイが完成します。それとアパレイユを一緒に食べればいいのでは?

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②中に入れるフィリング(具材)も、生のまま入れればいい
今回は、ブロッコリーとベーコンとチーズを。そのまま入れればOK! フィリングを炒めて、そして冷ます…この待ち時間を省きます。

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③アパレイユは、火の入り方が早い”茶碗蒸し”方法で
今回の”ほぼ10分”調理で求めているのは、チーズのコクが際立ったクリーミーな優しい味わいのアパレイユ。オーブン不要! いつもの鍋1つで作っていきます。

鍋にアパレイユとフィリングを入れた器を入れ、器の高さの6割程度の水を張って、火にかけるだけ。沸いてきたらふたをずらしてごく弱火にして待つのみ。
つまり、
温かい蒸気によって器の外側から加熱して卵液を固めていくという方法です。

キッシュ(皮なし パイ風クロワッサン添え)

【材料】※2つ分

  • ベーコン(塊)…20g
  • ブロッコリー…2房(約20g)
  • 卵…2個
  • 生クリーム(乳脂肪分40%台)…70㎖
  • 牛乳…70㎖
  • 塩、こしょう…各少々
  • チーズ(グリュイエールやコンテを使うととてもおいしい、ピザ用でも十分)…40g
  • クロワッサン…1個

【作り方】

1.ベーコンは棒状に切る。ブロッコリーはそれぞれ半分に切る。

2.ボウルに卵を割りほぐし、牛乳と生クリームを加え塩、こしょうで味を調える。

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3.耐熱容器(写真は直径約9cmのココット)に1とチーズを混ぜて入れる。さらに2を注ぎ、ホイルで蓋をする。

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4.器が2個入る大きさの鍋またはフライパンにキッチンペーパーを一枚敷き器を入れる。器の高さ6割程度まで水を入れ中火にかける。沸いてきたら弱火にし、ふたを少しだけずらして乗せ、固まるまで加熱する(5分~10分が目安)

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5.4を加熱している間にクロワッサンを輪切りにして(厚さ1.5cm程度)オーブントースターでカリッとなるまで焼く。

できあがった4に5を添える。

【バックナンバー】

ミートソース

茶碗蒸し

ハンバーグ

ビーフシチュー

グラタン

カキフライ

【PROFILE】
上田淳子:料理研究家。スイスやフランスのレストランで修業を積み、現在の道へ。食育の活動も行う。著書多数。新刊は『ごちそうしたい、ほめられたい 実は簡単! ハレの日ごはん』(NHK出版)、『上田淳子のチキンスープ − 鶏肉=具材、スープ。簡単、本格的。』(グラフィック社)

 

撮影/大森忠明 文・構成/松本朋子

 

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