寒くなると、恋しくなるのは熱々のスープ。でも、いざ作ろうと思うと意外と面倒なもの。忙しい毎日にやさしく寄り添う、簡単に作れて食べごたえのある〝新しいスープ〟を料理研究家 前沢リカさんに提案してもらいました。
煮浸しと煮物の間のような、新しいスープ
野菜や乾物を主役にした、体にやさしい和食をいただける店として人気の「七草」店主、前沢リカさん。前沢さんが新しいスープとして提案してくれたのは、煮浸しと煮物の間のようなスープ。
「和食って、実は汁ものと煮物や煮浸しの境目があまりないんです。けんちん汁も、具材をもっと大きく切って煮汁を少なくすれば、お煮しめのような煮物にもなりますし、おひたしも汁を多くすればおすましのようなもの。発想次第で、定番のおかずもスープとして生まれ変わります。今回は、味噌汁では物足りない人のために、ボリュームのあるスープと、とことんシンプルな食材の味を堪能するスープを紹介します。どれもご飯が進む味付けです」
小松菜と焼き舞茸のスープ
煮浸しを発展させたまさに新しいスープ。舞茸はこんがり焼いて。
[ 材料 ](2人分)
小松菜…150g
舞茸…120g
A[だし汁…400ml 薄口しょうゆ…小さじ1 塩…小さじ1/2]
ラー油…小さじ2
[ 作り方 ]
1.小松菜は3cm長さに切る。舞茸は大きめに分けて焼き網や魚焼きグリルで両面に焼き色がつくまで焼く。
2.鍋にAを入れて中火にかけ、ひと煮立ちしたら小松菜を加えて1分ほど煮る。舞茸を加えてさらに1分煮る。
3.器に盛って、ラー油を回しかける。
【PROFILE】前沢リカ:東京・富ヶ谷の人気和食店「七草」店主。野菜や豆、乾物を使った滋味深い料理が人気。2年連続ミシュラン一つ星獲得。著書に『うちの乾物料理』(高橋書店)などがある。
Instagram:@ju.cook
撮影/相馬ミナ スタイリング/中里真理子 取材・文/高田真莉絵 構成/松本朋子
※2020年2月号の掲載記事より抜粋
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