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【レシピ】料理研究家・上田淳子さんが提案する新しいスープ⑤

Update : 2020.11.27
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寒くなると、恋しくなるのは熱々のスープ。でも、いざ作ろうと思うと意外と面倒なもの。忙しい毎日にやさしく寄り添う、簡単に作れて食べごたえのある〝新しいスープ〟を料理研究家 上田淳子さんに提案してもらいました。

いつものフライパンで作る、新しいスープ

フランスなどヨーロッパ各国で料理 の修業を積んできた、料理研究家の 上田淳子さん。
上田さんがフランスで教わった料理法の一つに、蒸し煮という調理法があります。

「フランスでは〝エチュベ〟と言われる、少ない水で蒸し煮にする調理法は、食材の旨味を閉じ込め、ふっ くらと仕上がるのが特徴。この調理 法なら、重い両手鍋なんてなくても、 いつものフライパンでスープが作れます。ポイントは必ず肉や魚などのたんぱく質と野菜を組み合わせること。たんぱく質に下味をつけておくと、煮汁に旨味が染み出て味がぼやけません。あえて薄めの味付けにして、仕上げに調整を。そうしておけ ば、煮詰まっても簡単にリカバリーできるので、気負わずに作れます」

鯛とトマトのスープ

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煮込み時間はわずか5分。唯一のコツは、オリーブをつぶすこと。

[ 材料 ](2人分)
鯛の切り身…2切れ(200~250g)、トマト… 1個、グリーンオリーブ(種なし)… 8個、アンチョビフィレ… 1枚、オリーブオイル…大さじ1と1/2、にんにく…1片、塩…小さじ1/2、水… 400ml

[ 作り方 ]
1.鯛は塩をすり込んで10分ほどおき、さっと水で洗って水けをきって半分に切る。トマトは大きめの角切りにし、オリーブは手のひらで押さえ軽くつぶす。アンチョビは刻む。にんにくは芽を除いて薄切りにする。

2.フライパンにオリーブオイル大さじ1、にんにくを入れて中火にかける。香りが立ってきたらトマト、アンチョビを加えてさっと炒める。鯛を入れ、水、オリーブを加える。ひと煮立ちしたら弱火にし、蓋をして5分ほど煮る。塩、こしょう各適量(各分量外)で味をととのえ残りのオリーブオイルを回しかける。

 

【PROFILE】
上田淳子:料理研究家。スイスやフランスのレストランで修業を積み、現在の道へ。食育の活動も行う。著書多数。新刊は『バターは調味料。ほんの少し使うだけでおいしくなる』(グラフィック社)。
Instagram:@ju.cook

撮影/野口健志 スタイリング/中里真理子 取材・文/高田真莉絵 構成/松本朋子

※2020年2月号の掲載記事より抜粋

【バックナンバー】

【レシピ】料理研究家・上田淳子さんが提案する新しいスープ①

【レシピ】料理研究家・上田淳子さんが提案する新しいスープ②

【レシピ】料理研究家・上田淳子さんが提案する新しいスープ③

【レシピ】料理研究家・上田淳子さんが提案する新しいスープ④

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