息子は社会人になり独立、娘も大学に通うために自宅を出て一人暮らしを始めました。いつかはこんな日がくるだろうと頭の中ではわかっていたけれど、いざ現実になるとなんとも心がぽっかりと虚しくて。子供の成長って嬉しいけれど、やっぱり本音は寂しいものですね。
夫婦だけの生活になり、二人で出かける時間も増えましたが、自分の時間も倍以上になり、いろいろ楽しめるようになってきました。そんな時間を活用して、前から興味のあったハーバリウムの講師の資格を取りました。
ハーバリウムは、ドライフラワーやプリザーブドフラワーを専用のオイルに浸すことにより、瑞々しい状態で長く花を楽しむもの。生花はお手入れが大変ですが、ハーバリウムはお手入れもほとんどなく、カラフルな色合いが華やかで長い間楽しめる。体を動かすことが大好きな体育会系の私ですが、実は家政学科卒。細かい手作業がもともと好きなんです。地元のマルシェでワークショップも行なうようになりました。また、マルシェでは、手作りのバッグも販売。自分の作ったものを喜んでもらったり、生徒さんたちと会話したりする時間にも喜びを感じています。何かに熱中するっていいですね。「自分だけの時間を持つ」今は、そんなひとときがすごく大切です。
(手塚真里子・49歳)