『定点観測』
今月も、上手・下手というレベルの話ではありません。
写真の使い方についてです。
すぐお分かりになると思いますが、この4カットは、
同じ場所でシャッターを切っています。
車寄せのあるゴージャスなマンションですかね。
レンジローバーにお乗りのご婦人がこれからお出かけ、の4シーンです。
すぐお分かりに、と先ほど言いましたが、それが重要。
この4カットが同じ見開きに同じ大きさで並べられることによって、
「比較してください」っていう作り手側のお願いが、
読者の方に容易に伝わりますよね。
この企画は、3人のモデルさんが、同じページ数で順々に登場する作りになっています。
「比較してください」っていう作り手側のお願いが、
これでもか!っていうくらいに繰り返されるわけです。
よく話題に上るのですが、ちょっと前から、TV番組には、
登場人物の話している言葉がテロップで流れています。
どうせ集中して観ている人なんかいないから、という作り手側の気持ちからか、
音声を消している人にも分かるようにとの親切心からか、わかりません。
でも、「伝えたい」っていう気持ちは伝わってきます。
雑誌の、雑誌による、雑誌のためだけの方法論が見つかれば、
きっと、もっともっと面白い雑誌ができるはずですよね。
自戒を込めて。
では、また。