さて、HERSエンゲイブ・川原田が見つけた美味しくてからだにいい雑草スベリヒユ。
天ぷらにするのがいいのかもですが、それはちょっと面倒……。
そこでHERS読者の方々にお勧めなのは「おひたし」です。
収穫後は少し、しなびてしまいますが、
家に持ち帰り、水につけると
そのうちまた生き生きとしてきます。
その様子がこちら ↓
そうしたら、根っこの部分と枯れかけた黒っぽい葉っぱを取り除いて、
茹でます。
お好みですが、熱湯で1~2分。
茹で終わったら笊に上げて水分を切って、
食べやすいようにカット。
この時に、ギュッと強く握ったり、あるいは棒で叩いたり、
もしくは細かく切ったりすると
メカブのようなヌメリが出てきます。
ぬるぬる&どろどろ系が好きな方はそのようにしてください。
こちらはそれほどヌメリが出ないように仕上げました。
でも食べるといい感じでぬめり感が口内を満たしてくれます。
味はどうなのかというと、王道的な“ホウレンソウのおひたし”と
比べてみるとわかりやすいのかと思い、
以下のようにまとめてみました。
・ホウレンソウにはない酸味がある!
・ホウレンソウにはない苦みがある! 酸味を邪魔しない、ほんのりとした苦み
・緑色の葉の部分はトロっとした食感、赤味のある茎の部分はシャキッとした気持ちのいい食感!
ともに、ホウレンソウにはない食感!
大雑把に言うと、ホウレンソウよりも味わいがあって食感が楽しい、という美味しさです。
塩をかけるだけでも十分味わえますが、
個人的にはやはり醤油がお勧めです。
素材に酸味があるので、ポン酢じゃないほうがいいかと。
シンプルな「おひたし」なのでビールにはもちろん合いますが、
酸味が利いているのでキリっと冷えたソービニヨンブラン系の白ワインや
軽いスパークリングワインにも好相性!
しかも!
このスベリヒユ。調べてみたら超スーパーフードだということがわかりました。
利尿作用、抗菌作用、消炎作用、解毒作用があり、
中国では昔から生薬として扱われています。
さらにオメガ3脂肪酸を多量に含んでいるのです。
オメガ3脂肪酸の効能は、ガンの予防、
中性脂肪やコレステロールの低下、アレルギー予防、血流の改善、腸活など。
特に21世紀になって青魚に含まれるEPAや
DHAが体にいいものとして話題になりましたが、それらもオメガ3脂肪酸です。
オメガ3脂肪酸は青魚だけのものではなかったんですね。
エゴマやクルミにも多く含まれているようです。
スベリヒユはヨーロッパでは「ポ―チュラカ」という名前で
綺麗な花が親しまれています。
トルコやギリシャではサラダや炒め物として食用されているようです。
また沖縄でも食べられており、青森では栽培している農家もあるとか。
でも日本の全体的な価値観で見ると、やはり邪魔な“雑草”扱いなんですよね。
ちょっと可哀そうな野草です。
ぜひ食べてみてください。
でも間違って違う雑草を食べないようにしてくださいね。
撮影・文/川原田朝雄