アートの中に滞在する、そのホテルこそがアート作品です
アート×ホテル
今、最も進化しているといえるのが、ホテルとの関係かもしれません。美術館にステイする、アート作品の中で眠る、その、どれもが可能なんです。
<写真>アンダーズ東京
東京都港区虎ノ門1-23-4
電話番号03-6830-1234
全164室 1室¥58,000~(税・サ別)
虎ノ門ヒルズ内に開業して4年、変わらぬ人気を誇る「アンダーズ東京」。中でも象徴的な空間がゲストを迎えてくれるレセプション。壁面全体を覆う「無限の宇宙」は日本の伝統工芸のひとつ、組子細工で内閣総理大臣賞を受賞した名匠、小高重光さんによるもの。チーク材や鳴海神代欅という希少な木材から約5万から8万個のパーツを用いて6人の職人が10カ月をもかけて制作。訪れたゲストを温かく迎え入れ、そこに流れる時間をより印象づけます。
<写真>木屋旅館
愛媛県宇和島市本町追手2-8-2
電話番号0895-22-0101
全1棟(2~10名) 施設利用料¥20,000、1人あたりの利用料¥5,000
1日1組で1棟を貸し切る。偉人が宿泊した登録有形文化財の宿
愛媛県の南部・宇和島にある、政治家犬養毅や作家の司馬遼太郎も宿泊した旅館を建築家・永山祐子さんがリノベーション。2階の梁まで見通せる透明のアクリル床板や色調を調節できる蚊帳のようなスクリーンなど、明治時代の旅籠の面影が残る木造2階建ての建物の中にアートが融合。この建物全体を1組のゲストのみで自由に滞在可能です。
<写真>パークホテル東京
東京都港区東新橋1-7-1汐留メディアタワー
電話番号03-6252-1111
全31室31階1フロア、アーティストルーム(シングル、ダブル、ツインの3タイプ)1室¥30,000~
日本の美意識が体験できるアーティストフロア&ルーム
館内各所でアートを意識した空間づくりをしている「パークホテル東京」の31階の客室は、すべて異なるアーティストが壁に直接絵を描いたアーティストルーム。写真の3101号室「En(縁)」はテキスタイルアーティストの小林万里子さんが手がけ、日本人の中に存在する見えない縁を可視化した赤い糸が使用されています。フロア専任のアートコンシェルジュが客室の説明や見学ツアーにも対応してくれます。
撮影/永禮賢 取材・文/西川里枝 構成/松本朋子
※掲載中の情報は、2018年7月号掲載時のものです。
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